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第5回:九年母[くねんぼ]

 沖縄農園代表取締役 具志堅正秀(ぐしけんまさひで)によるコラム集

枝が折れそうなほどたわわに実ったシークヮーサー

九年母なんて記すると、いったい何のことかと考えますね。皆さんはどう思いますか。母になって9年目とか、9年ぶりに母と再会するとか、少女が9歳で母になったとか言うわけではありません。

これは沖縄の方言でみかんのことを指します。みかん類やシークヮーサーの木を九年母木(くんぶぬき、くぬぶんぎ)などといいます。
一般的にみかん類は種から植えて9年たつと初めて実がつくことから、みかんの木は9年で母になる。この言葉が生まれたのでしょう。現に自分の子供が生まれたときに、シークァーサーの苗を植えたのですが、子供が9歳になった年にはじめて実がついたことを覚えています。しかし、現代では、取り木や接木で、また肥培管理もしっかりしているので、2から3年では実がつくようです、3年母とでも言いましょうかね。

  私は少年の頃は良く「くんぶが食べたい」といったものです。ただし、以前はです。例にもれず、九年母(くんぶ)と言う言葉も絶滅の危機にあるといえるでしょう。この言葉は大変意味ある内容です。

  沖縄の原種みかん、シークァーサーは血糖値を下げるのに効果があると「あるある大辞典」で放送されて全国に知られるようになりました。購入されたお客様も確かに効果があるということで繰り返し購入される方がさらに多くなってきています。
試された方からのご紹介が多いのも確かな効果のことかと思われます。これを期に、みかん類の方言名称、九年母(くんぶ)と言う言葉が残ってほしいと願っています。

以前、九年母木という名でケーキを発売したことがあります。誰も名の由来を知らず、とんと売れませんでした。また、餅にもそういう名をつけましたが、パッとしませんでした。3度目の正直を狙って、こりずに何かの商品に名前をつけて売り出そうかなと考えています。