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第15回:おなかがいっぱい?

 沖縄農園代表取締役 具志堅正秀(ぐしけんまさひで)によるコラム集

 前回のコラムで沖縄方言(うちなーぐち)にのこる中国語というお話をいたしました。今回は食べ物に関係する言葉をお話いたします。

食べものや新技術、知識に関するものは新しい言葉が外国から転用したり、また、目新しさで使ったりいます。日本の総選挙でも「マニフェスト」なる言葉が出てきたりしていますが、昔もそうだったのかなと想像したりします。

 さて、中国などで食事をすると「吃好了=チーハォラ、または吃飽了=チーパオラ」といっておなかがいっぱいの表現をします。
うちなーぐちにも同じような発音でチュハーラといいます。
同じ意味でありますし、昔のひとには印象ふかかったのでしょうね。
最近は沖縄の人も中国人と食事をするとよく似ているといって話題にするようになった方言です。沖縄料理で私も大好きなラフティーなる豚肉料理(豚肉の角煮)がありますが、これなども以前新聞のコラムで読んだのですが、芥川賞作家の大城立裕さんによると「臘(ラ)火(フォ)腿(トェイ)」と書くとのことです。臘はとろけるようなという意味があり、火腿は中国ハムのことだそうです。つい感心してしまいますね。

 何気なく食べている料理の意味やルーツなどを知るとよりおいしくなり、より好きになります。ついでですが台北の故宮博物院の宝石コーナーにラフティそっくりの奇石が展示されています。本当においしそうにみえます。また、ご馳走の意味であるクァッチーという言葉も何かしら中国語めいていて、解明したくなりますね。また、見た目が似たような料理がけっこうありますが、その方面は疎いので調べてみたいと思います。よく知られているところではゴーヤーチャンプルーなどの「チャンプルー」なる言葉は東南アジアにもあるし、長崎の「ちゃんぽん」にも発音が似ているし、面白いです。また食後は必ずお茶を飲みますが、沖縄ではサンピン茶というのがあります。いわゆるジャスミン茶のことですが中国語での香片(シャンピエン)から来ています、沖縄ではお茶の代表になっています。コンビニなどでウーロン茶を探すのには時間がかかりますがサンピン茶はどこでも大量陳列されています。  

 食後の甘いものとしての琉球菓子には、「チンスコウ」に代表されるように、中国から来たとおもわれる名前が付いているのが、比較的多い気がします。いずれにせよ、食卓を囲みながらあれこれ食べ物の素性を話題にすると楽しいですね。